突然ステージの上に現れた長身の男に俺は一歩後ろへ後ずさった。男は顔の上半分を仮面で隠している。ただ、床に反射した光がその下にある深紅の目色を浮かび上がらせていた。
「やはり他と比べようが無いほど美しい姫君だ」
ステージの袖から警備員がこちらに向かって走ってくるのが見えた。いつでも発砲できるように銃を構えている。ホ、と俺は安心して息を吐いた、その時。
「私をそう簡単に捕らえることができるとでも?」
黒いマントを翻した男が俺との距離を一瞬にして詰めた。あまりの速さに逃げることも敵わず、腕が俺の身体を軽々と抱き上げる。
「この姫君は私の妻に頂こう」
戸惑った警官は構えた拳銃を発砲することもできずにいる。俺を誤って撃ってしまう可能性があるからだ。観客が息を飲むのが聞こえる。
「ではオ・ルヴォワール!」
男の右手首がきらりと一瞬光った途端、身体が浮遊感に包まれた。
「つかまりなさい」
耳元で囁かれた言葉に我に返った俺は男の言うとおりその首にしがみ付いた。
男の手首で光ったのはワイヤーだったのだ。そのワイヤーを巧みに使いこなし、ステージの天井にある照明器具にその先を引っ掛けると助走をつけてステージの縁から観客席へと跳んだ。悲鳴を上げる観客をよそに彼と、彼に抱き上げられた俺はワイヤーの力で床に落ちることなく振り子のように2階席へと渡った。
「…すごい」
「愉しんで頂けたようで光栄です、姫」
この甘い囁き声は聞き覚えがある。
楽屋で俺に歌の指導をしてくれるあの「天使の声」だ。
「あなたが…」
「貴方様にこうして触れることをどれほど待ちわびたことか」
男は天井に繋がっているワイヤーをナイフで切ると俺を強く抱き締めて劇場を疾走し始めた。人とはこれほど早く走ることができるのかと感心してしまうような速さであるにも関わらず男の吐息は全く乱れていない。あっという間に分厚い扉を抜けてホールの外へと飛び出した。警官はまだ追いつけていない。それでも尚、彼は廊下を走り続ける。気づいた時には劇場の屋根へ上っていた。強く吹きつける風が俺の結い上げた髪とドレスの裾を、彼のマントをはためかせる。
漸く追いついた警官が後ろで銃を再び構えていた。
「歌姫を放せ、ファントムめ!」
「ファントム…なるほど怪人か。確かに私にはその呼び名が似合うやもしれんな」
ぽつりと呟いてから彼は、今度は俺に視線を合わせた。
「数々の無礼をお許しください。ですがもう一つお頼み申し上げたいことがあるのです」
ファントムと呼ばれた彼が今までよりも強く俺を抱き締めた。
「私を信じてください」
見上げた瞳はやはり深紅。けれどもその視線は真摯そのもので、つられて俺は頷いた。彼は口許に笑みを浮かべると、俺を抱いたままパリの空へと飛んだ。
……\(^q^)/
わけわかんないのはお約束orz
オペラ座の内装なんて見たことありませんから適当です 2階席無いっけ?側面の屋根が丸屋根って事しか知らぬ
ファントム→ユーズ クリスティーヌ(歌姫)→MZD
あ、でも女優だったよね …歌姫って言わせてみたかったんだ、ごめん☆
でも名前は出してないから クリスティーヌ→識 も可。こっちのほうがしっくりくるかもw
原作寄りにしてみたんで「天使の声」が出てきます。でもこの場合はファントム(ユーズ)の見た目が醜いわけではなく髪と目が真っ赤で悪魔のようだと市民に恐れられて行く場所をなくしちゃったみたいなそんな感じでいかがでしょう(誰に
だから仮面を外せば色男(死語)です 惚れます歌姫が 一発でハッピーエンド^^^^だから早く外せよ仮面!
あ 年賀状書かなきゃ…\(^q^)/
「やはり他と比べようが無いほど美しい姫君だ」
ステージの袖から警備員がこちらに向かって走ってくるのが見えた。いつでも発砲できるように銃を構えている。ホ、と俺は安心して息を吐いた、その時。
「私をそう簡単に捕らえることができるとでも?」
黒いマントを翻した男が俺との距離を一瞬にして詰めた。あまりの速さに逃げることも敵わず、腕が俺の身体を軽々と抱き上げる。
「この姫君は私の妻に頂こう」
戸惑った警官は構えた拳銃を発砲することもできずにいる。俺を誤って撃ってしまう可能性があるからだ。観客が息を飲むのが聞こえる。
「ではオ・ルヴォワール!」
男の右手首がきらりと一瞬光った途端、身体が浮遊感に包まれた。
「つかまりなさい」
耳元で囁かれた言葉に我に返った俺は男の言うとおりその首にしがみ付いた。
男の手首で光ったのはワイヤーだったのだ。そのワイヤーを巧みに使いこなし、ステージの天井にある照明器具にその先を引っ掛けると助走をつけてステージの縁から観客席へと跳んだ。悲鳴を上げる観客をよそに彼と、彼に抱き上げられた俺はワイヤーの力で床に落ちることなく振り子のように2階席へと渡った。
「…すごい」
「愉しんで頂けたようで光栄です、姫」
この甘い囁き声は聞き覚えがある。
楽屋で俺に歌の指導をしてくれるあの「天使の声」だ。
「あなたが…」
「貴方様にこうして触れることをどれほど待ちわびたことか」
男は天井に繋がっているワイヤーをナイフで切ると俺を強く抱き締めて劇場を疾走し始めた。人とはこれほど早く走ることができるのかと感心してしまうような速さであるにも関わらず男の吐息は全く乱れていない。あっという間に分厚い扉を抜けてホールの外へと飛び出した。警官はまだ追いつけていない。それでも尚、彼は廊下を走り続ける。気づいた時には劇場の屋根へ上っていた。強く吹きつける風が俺の結い上げた髪とドレスの裾を、彼のマントをはためかせる。
漸く追いついた警官が後ろで銃を再び構えていた。
「歌姫を放せ、ファントムめ!」
「ファントム…なるほど怪人か。確かに私にはその呼び名が似合うやもしれんな」
ぽつりと呟いてから彼は、今度は俺に視線を合わせた。
「数々の無礼をお許しください。ですがもう一つお頼み申し上げたいことがあるのです」
ファントムと呼ばれた彼が今までよりも強く俺を抱き締めた。
「私を信じてください」
見上げた瞳はやはり深紅。けれどもその視線は真摯そのもので、つられて俺は頷いた。彼は口許に笑みを浮かべると、俺を抱いたままパリの空へと飛んだ。
……\(^q^)/
わけわかんないのはお約束orz
オペラ座の内装なんて見たことありませんから適当です 2階席無いっけ?側面の屋根が丸屋根って事しか知らぬ
ファントム→ユーズ クリスティーヌ(歌姫)→MZD
あ、でも女優だったよね …歌姫って言わせてみたかったんだ、ごめん☆
でも名前は出してないから クリスティーヌ→識 も可。こっちのほうがしっくりくるかもw
原作寄りにしてみたんで「天使の声」が出てきます。でもこの場合はファントム(ユーズ)の見た目が醜いわけではなく髪と目が真っ赤で悪魔のようだと市民に恐れられて行く場所をなくしちゃったみたいなそんな感じでいかがでしょう(誰に
だから仮面を外せば色男(死語)です 惚れます歌姫が 一発でハッピーエンド^^^^だから早く外せよ仮面!
あ 年賀状書かなきゃ…\(^q^)/
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