はたまた悪魔の箱ネタバレ要素あり。
反転。(今回はちょっと前よりフォモっぽいから注意!)
「先生!」
迂闊だった。
まさかこんなに早く手を出してくるなんて思わなかったよ。
でも絶好のチャンスといえばそうなのだろう。目の前で新鮮な餌がうろついているのだから。
なにやら幻覚か何かを見せられたあと、気づけば私とルークは縄で縛られてどこか冷たい床の上に転がされていた。目を開けて正面を捉えるとそこにはすらりと伸びた足。
その相手の表情を見ようと顔を上げればここの城の主…アンソニー卿がいた。
「お目覚めかい?レイトン君」
「……」
「せ…せんせっ…これは一体…」
ルークの動揺した声。どうやら彼も目を覚ましたらしい。
「久しぶりの新鮮な血液だ」
アンソニーはルークに手を伸ばす。ルークは驚きと恐怖で目を白黒させていた。
まずい。
「わっ!?」
私はルークに体当たりして彼をアンソニーの手から遠ざけた。
ルークは多少背中を壁にぶつけたようだが「イタタ…」と言いつつ身体を起こしている。おそらく問題はない。
問題は目の前の彼だ。
ちらりとルークを見やり、私に視線を戻した。
口元はそれまで面白くなさそうに動きが無かったが、私と視線がかち合うとにたりと口を歪めた。
「なかなか弟子思いのご教授だ…」
「………」
どうやらルークには興味をなくしたらしい。最悪のパターンは回避できた。
そのままここから去ってくれるとありがたい。
縄はそれほどきつく巻いてあるわけでもなさそうだ。集中すればとれるだろう。そしてここから脱出することも。
しかし世の中はそうそう甘くないらしい。
「…気が変わった」
アンソニーは私の顎に手をかけた。
腰に当てていたもう片方の手は私のコートにかかる。
「…」
「儀式をしてからと思ったが、その前に味見だ」
もうひとつの”最悪のパターン”だ。
先生!と私を呼ぶ声がアンソニーの背後からした。ルークの瞳が不安そうに揺れている。
けれど再び彼に興味を戻してしまってはならない。私は視線を合わせると、諭すようにゆっくり首を振った。
ぐ、と彼は言葉を詰まらせる。
「!」
急に上から体重がかかって、上手く対応することのできない今の身体はそのまま冷たい床に押し倒された。
トレードマークの帽子が転がって、ルークの足に当たったのが辛うじて見えた。
私の足を開かせて、その間にアンソニーは身体を滑り込ませる。
コートは右肩だけ脱がされ、シャツは鎖骨を晒すように服を乱される。
アンソニーが口を開く。通常の人より尖った犬歯。
その顔が私の横にゆっくりと降りてきて、吐息が首にかかったと思ったのも束の間。
「ッ」
「せん、せいっ」
彼の歯が私の皮膚に食い込んだのが分かった。水を啜るような音が耳元で聞こえる。ルークから死角であってよかったと思う。
「あ、ぁ」
痛みよりも熱さが優先して脳に届いて、足が動いてしまう。血液が床に溢れて零れていくのが分かる。
「…っう」
傷口に今一度強く歯を立てられたと思うと、彼は私から離れた。
呼吸が乱れてしまった。
アンソニーは口元の血を手の甲で拭うと、再びあの笑みを口元に浮かべた。
「なかなか良い味だ」
どうやら私の血液は気に入られてしまったらしい。
2度目、覆いかぶさられて私はもう抵抗が出来ない。(いや元々できなかったが)
ふとルークと目が合った。目の淵に涙を溜めて、私をじっと見つめている。
大丈夫だよ、そう思わせるためにできるだけ優しく微笑んだつもりだったが、多少引き攣ってしまった気がする。
ルークは口を開こうとしてやめ、こくりと一度頷いた。
ホッとして気が緩んだ私に、2回目の牙が襲う。
「…ぐ、ぅッ」
ヴァンパイアの食欲は何時になったら尽きるのだろう。
そしてまた彼は私の首に歯を立てた。
な、ながっ
本当は襲われたりなんかしませんよ!すぐに彼はいなくなっちゃいますよ!
(それにホントはちゃんと人間だしネ(ぁ
でもあのときのシチュといい教授のエロイ声といい、一瞬にして心を奪われちゃったんでこんなことに(笑
普通にレイルクとかルクレイとか好きですよ!?でも彼×教授も良いかなとk(殴打
ごめんなさいorz